EYE on MARKET

世界の空で競う

AIRBUS A320neo 2016年就航 / BOEING 737 MAX 2017年就航
人と地球に優しい新型機が続々登場

世界の空で競う

旺盛な需要が業界の発展を促す

新興国を中心に、世界の航空旅客需要(航空旅客輸送量)は今後も年率5%の高い成長が見込まれています。ジェット旅客機市場をリードするAIRBUS社(欧州)とBOEING社(アメリカ)の2強による確定受注残機数からみたシェア合計は、2016年末で85%以上を占めています。特に座席数150席前後で中央に1本の通路を有する小型旅客機は、中国やインドといった人口の多い国々における短・中距離路線でニーズが高く、2強両社合計で年間約1,000機が生産・納入されています。また、座席数100席前後のリージョナルジェット旅客機では、実績のあるEMBRAER社(ブラジル)、BOMBARDIER社(カナダ)の2社に対し、SUKHOI社(ロシア)、COMAC社(中国)、そして三菱航空機社(日本)が新規参入を目指しており、世界の空における競争は一段と激化しています。また、21世紀になって開発・就航した旅客機には、低騒音かつ低燃料消費量を実現した、人と地球に優しい新型ジェットエンジンが搭載されています。このように、今後もますます成長が見込まれる航空機産業ですが、もちろんそれを支える切削加工業界も、常に変革と進化が求められていることはいうまでもありません。

年率5%で成長を続ける世界の航空旅客需要

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出典:一般社団法人日本航空機開発協会

進化を続ける航空機向け新素材に挑む切削工具メーカー

 航空旅客需要の伸びに対応したジェット旅客機増産にともない、関連部品製造メーカーも多忙を極めており、特に切削加工現場においてはさらなる生産性向上が喫緊の課題となっています。

 部品総数300万点以上ともいわれるジェット旅客機において、機体やランディングギアにはより軽く・より強く・より錆びにくい素材が、ジェットエンジンには燃焼効率を高めるためにより高温・高圧に耐えられる素材が使われています。

 近年、航空機用素材の進歩は目覚ましく、より高強度に改質された超耐熱合金・チタン合金・アルミニウム合金、さらにはCFRPに代表される複合材料の使用が増加しています。これらの新素材は例外なく切削加工が難しいといわれており、切削工具メーカーは航空機ならびに工作機械メーカーと連携を図り、高能率・高品位・高精度な加工の実現に向け、たゆまぬ研究開発を続けています。

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航空機産業と共に、世界へ飛躍

三菱マテリアルのグローバルネットワーク

 民間航空機産業は、全世界のエアラインからの旺盛な受注に支えられ、活況を呈しています。三菱マテリアルは、より専門的でレベルの高い製品とサービスをお客様へ提供するため、2016年秋に航空宇宙部を設立しました。また、日本を基点に欧州とアメリカに専任スタッフを配置し、スピーディーで、きめ細やかな対応を実現する体制を整えました。さらに、日欧米亜6カ所に展開したテクニカルセンターや、国内外の大学および航空機の製造に関わる研究機関と密接に連携することで、革新的な切削加工技術の創出に注力しています。

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JAPAN
ニッポンから全世界へ羽ばたく切削加工の精鋭プロ集団

 航空宇宙部は、本社(東京)を司令塔として、国内の各拠点にマーケティング・開発・設計・試作といった必要不可欠な機能を効果的に配置し、日欧米さらには躍進著しいアジアのお客様からのご要望に対し、迅速かつ的確にお応えしています。

 加工技術センター(大宮)および本年6月に開設した中部テクニカルセンター(岐阜)には、5軸加工機や複合加工機など最新工作機械ならびに測定・分析機器を備え、さまざまな切削加工試験に対応可能です。スタッフは、全世界のテクニカルセンターとも有機的な連携を図っており、日々お互いの専門技術に磨きをかけています。

 また、大学とも積極的にコンタクトをとっており、経済産業省の支援の下で東京大学生産技術研究所に設立されたCMI(Collaborative Research Centre for Manufacturing Innovation)へも2013年の開設初期から参画しています。このような研究機関や工作機械メーカーさらには当社の中央研究所(那珂)と連携した技術の追求が、独創的かつ高性能な切削工具へと結実します。

 航空宇宙部は、お客様の生産性向上実現に不可欠な信頼できるベストパートナーとして、航空機産業と共に全世界へ羽ばたき続けます。

EUROPE
国境を越えたチームワークで航空機産業へアプローチ

 当社はヨーロッパ各地およびロシア、トルコに販売オフィス、スペインにテクニカルセンター(M-VEC)と切削工具の製造拠点を有しています。販売戦略を担う MMC HARTMETALL GmbH(ドイツ)に組織した欧州エアロチームは、英国・フランス・イタリア・スペインほか各国に在籍する技術スタッフと常時連携して、航空機関連メーカーへ最新のソリューションを提供しています。

 また、2014年に英国の先進製造プロセス研究センター/AMRC(Advanced Manufacturing Research Centre)に加入しました。次世代製造技術の研究開発・テストを担うAMRCには、航空宇宙産業に属する世界的なメーカーが多数参加しており、当社はさまざまなプロジェクトで高い評価を得ています。さらに、隔年で交互開催される、世界最大級を誇る航空機関連見本市のパリ・エアショー(フランス)とファンボロー・エアショー(英国)へも継続的に出展しています。

U.S.A.
航空機産業の本場で高い専門性を発揮

 航空機は米国を代表する産業の一つです。全米各地にある大小さまざまなメーカーが、巨大な市場を形成しています。

 三菱マテリアルU.S.A.はロサンゼルスに本社、シカゴにマーケティング部門とテクニカルセンター(CTC)を、さらにその隣接州に2カ所の切削工具製造拠点を有し、お客様のニーズに応えています。

 近年、チタン合金やアルミニウム合金の大物構造部品における高能率加工への要求がますます強くなっており、北米エアロチームは、高度な専門知識を生かして魅力的かつ効果的なソリューションを日々提供しています。当社は、広範なグローバルネットワークを通して、北米から全世界へと展開している航空機メーカーの各拠点へスピーディーな対応が可能です。さらに、次世代の切削加工技術に関しても、専門の研究機関と連携を進めています。

三菱マテリアルのソリューション

加工事業カンパニー 航空宇宙部 部長 長田 晃

 航空機産業のお客様一人ひとりに対してベストなソリューション(製品とサービス)をスピーディーに提供することを目指して、航空宇宙部を組織しました。設立後半年が経ちますが、あらためてお客様の求める専門性や技術、品質、スピードのレベルの高さを実感しています。我々はまだまだ発展途上ですが、共に考え、課題を解決することで、世界中のお客様から信頼される「あなたの、世界の、総合工具工房」へと成長し、三菱マテリアルのソリューションが航空機産業の発展に貢献できるものと確信しています。世界の空へ力強く飛躍する、これからの航空宇宙部の進化と挑戦にぜひご期待ください。

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航空機・自動車産業の中核
中部地区に、テクニカルセンター誕生!

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総投資額約15億円をかけ、三菱マテリアル岐阜製作所の敷地内に新設された中部テクニカルセンター。CAD/CAM/CAEへの対応、多種多様な加工機による切削試験、充実した技術サポート、今話題の切削アカデミーなど、三菱マテリアルのブランドメッセージである「あなたの、世界の、総合工具工房」を体現した、魅力的なソリューションを提供する同施設をレポートする。

 三菱マテリアルは、お客様への技術サポートの拠点として、国内は加工技術センター(埼玉県さいたま市大宮区)、海外はアメリカ、スペイン、中国、タイに4カ所と、全世界で計5カ所のテクニカルセンターを展開しています。この度、中部テクニカルセンターを新設し、国内を埼玉県(東日本)と岐阜県(中部)の2拠点とすることで、航空機産業・自動車産業の一大集積地である中部圏はもちろん、西日本のお客様まで幅広くフォローできる体制を整えました。

 大宮の加工技術センターは、最先端の設備とこれまでにない新しい被削材を積極的に使用し、お客様と共に次世代の切削加工技術の開発を意欲的に推進しています。一方、今回新設された岐阜の中部テクニカルセンターは、大宮よりもさらに多くの設備を設置し、これまで培ったさまざまな知見・ノウハウをもとに、一層多くのお客様に充実した技術サービスを提供していく拠点となります。

 中部テクニカルセンターでは、高精度マシニングセンター、複合加工機、自動盤など、それぞれ仕様の異なる10数台の最新の加工機を導入しています。お客様が実際に削られている部品の形状や材質から、現在使用されている工作機械まで、お客様の加工現場と可能な限り近い条件にてCAE解析やCAMのシミュレーションを行うことが可能です。実際の最終製品を切削する際の最適な加工方法の提案のほか、お客様のさまざまなご要望に応じた複数の加工条件をシミュレーションと実際の加工試験にて検証し、お客様の立会いのもと、加工試験の結果を目の前でご覧いただけます。また、標準的な工具だけでは解決することが困難な加工や、より細やかなニーズに対応した加工を行うための特殊工具の開発・ツーリング支援も併せて実施することも可能です。

 三菱マテリアルでは、加工技術センター及び中部テクニカルセンターを基点に、世界各地のテクニカルセンターと密接に連携し、世界中のいつでもどこでも、スピーディーに、お客様視点のソリューションを提供していきます。また、お客様はもちろんのこと、大学や研究機関とのオープンイノベーションを積極的に推進し、将来を見据えた加工技術の研究・開発も進めています。さらに、加工技術センターでは、2016年6月より切削理論の基礎から応用、工具損傷改善、トラブルシューティング、さまざまな測定・解析装置を駆使したライン改善など、幅広い分野での技術の伝承を目的とした「切削アカデミー」を開催しています。今後は、同様のサービスを中部テクニカルセンターでも展開し、最先端の加工技術、加工ノウハウをお客様の技術者へ体系的に伝承する、人材育成の場を提供していきます。

 お客様と共に考え、創り、感動を分かち合い、お客様一人ひとりに合わせたベストなソリューションとサービスを提供し、お客様のビジネスを成功へ導く。三菱マテリアルは、ものづくりのプロフェッショナルとして、これからも、お客様に選んでいただける総合工具工房を目指していきます。

MACHINE ROOM

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SEMINAR ROOM / RECEPTION ROOM

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ENTRANCE

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